ゴルフにおいて5番アイアンは重要なクラブであるものの、平均レベルのゴルファーにとっては難易度が非常に高いクラブでもあります。
「5番アイアンが難しい…飛距離の平均も全然出ない…」「5番アイアンとユーティリティーはどっちが良い?飛距離の平均はどのくらいになる?」など、5番アイアンに関する悩みがつきない人は多いかもしれません。
5番アイアンが打てないのに無理して使用すると、スコアを大きく崩す原因ともなります。
そこで今回は、5番アイアンの飛距離の平均やユーティリティーとの比較、5番アイアンのコツ等を解説します。
なお当記事は右打ちのゴルファー目線で解説を行っているため、レフティーの方は左右を反転するイメージでお読みください。
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5番アイアンの平均飛距離の目安
難しいクラブの1つである5番アイアンですが、多くのゴルファーの飛距離の平均はどのくらいなのでしょうか。
ここでは、5番アイアンの飛距離の平均を解説します。
アマチュアゴルファーの5番アイアンの平均飛距離(男性・女性)
クラブ | 男性 | 女性 | ||||
飛ばない人 | 普通 | 飛ぶ人 | 飛ばない人 | 普通 | 飛ぶ人 | |
3iron | 160 | 180 | 200 | 100 | 125 | 160 |
4iron | 150 | 170 | 185 | 90 | 120 | 150 |
5iron | 140 | 160 | 170 | 80 | 110 | 140 |
6iron | 130 | 150 | 160 | 70 | 100 | 130 |
7iron | 120 | 140 | 150 | 65 | 90 | 120 |
8iron | 110 | 130 | 140 | 60 | 80 | 110 |
参考:tripsavvy
男性のアマチュアゴルファーの場合、5番アイアンの飛距離の平均は155~165ヤード程です。しかし、5番アイアンが難しいと感じる人の場合、ナイスショットがあまり出ず、平均の飛距離はこれよりも低く出る可能性があります。
一方で、女性の平均は100~120ヤードです。男性よりも平均に幅がある理由は、女性の場合、他の運動経験によってヘッドスピードが大きく異なり、飛距離にばらつきが出るためです。
苦手な5番アイアンでちょこちょこ150くらい飛ぶようになってきた。一般の平均が160らしいからもう少し頑張りましょう😎
— 17LIVEでワイドスクワットのかきゅん (@kaqn1978) October 24, 2019
プロゴルファーの5番アイアンの平均飛距離
女子プロの場合、5番アイアンの飛距離は平均で165~175ヤード程です。ヘッドスピード自体はアマチュア男性と変わらない場合もありますが、クラブの使い方が非常に上手く、芯で捕えていることが平均の飛距離が高い理由です。
また男子プロの場合、5番アイアンの飛距離の平均は200ヤード前後です。クラブの使い方が効率的な上に、ヘッドスピードも非常に早いため、凄まじい飛距離を出すことができます。
飛距離を上げたい場合は、身体全体を鍛えることで、ヘッドスピードが増し飛距離アップに繋がります。
最近はライザップが運営する、誰でも気軽に運動できる24時間ジムが全国展開しています。ゴルフ練習場が設置している店舗もあるので気になったら読んでみてください。
5番アイアンのキャリーは170ヤードは本当?
「5番アイアンの平均キャリーは170ヤード」というイメージがある方は多いです。しかし、アマチュアゴルファーで5番アイアンの平均キャリー170ヤードを達成できる人はそう多くありません。
飛ばし屋なら達成できる人はいますが、多くの場合は「キャリー155~165ヤード+ラン」付近が目安となるでしょう。ランの距離はスピン量や打ち出し角によって異なるため一概には言えません。
一方で飛距離が出る女子プロの場合、5番アイアンで平均キャリー170ヤードは現実的と言えます。
5番アイアンで180ヤード・200ヤードは狙えるの?
また、5番アイアンにおける飛距離の平均の目安が180ヤードや200ヤードという方もいます。
仮に5番アイアンの飛距離が平均で200ヤードである場合、男子プロとの同レベルの飛距離です。つまりドライバーは280~300ヤード、ドライバーのヘッドスピードは50キロ前後からそれ以上という計算になります。
この値を達成できるアマチュアゴルファーは滅多にいないでしょう。
一方で、5番アイアンの平均の飛距離が180ヤードは、ハードヒッターの場合、比較的現実的です。現在はストロングロフトのクラブが増えているため、平均の飛距離が出やすいためです。
従来の5番アイアンのロフト角は平均で26度や27度のクラブが多かったですが、現在は24度やそれ未満のクラブが増えています。その結果、多くのゴルファーの飛距離の平均が伸びているため、ハードヒッターならば、ラン込みで飛距離の平均180ヤードは十分にあり得るでしょう。
5番の特徴とは?使わない?メリットは?
5番アイアンは「アイアンの中でトップクラスにロフト角が小さく、比較的長さもある」ことが特徴のミドルアイアンの一種です。飛距離性能が高く、低いボールが出やすくなります。
その一方で、ロフトが小さい上にクラブが長いため、平均レベルのゴルファーによっては非常に難しいクラブでもあります。
その扱いの難しさから「ラウンド中、全部7番アイアンだけではダメでしょうか」と疑問に思う方もいます。5番アイアンを打てない初心者の場合、7番アイアンだけで回る方が好スコアになることは十分にあり得ます。
上記の話は極端であっても、苦手なうちは7番アイアン以下のクラブだけでラウンドするのは非常に有効な戦略です。
5番アイアンのメリット・デメリット
5番アイアンのメリットは、アイアンでもある程度の平均飛距離を出せることです。また、低いボールが打ちやすいという点も利点となります。
ウッドやユーティリティーと比べて繊細な操作性を出しやすい点も上級者から好まれる理由の1つです。
その一方で、扱いが非常に難しい点がデメリットです。「5番アイアンを極める人はかっこいい」という認識から無理に使用して、スコアを崩すケースも非常に多いです。
どっち?5番アイアンとユーティリティーの使い分けと飛距離
欧米ではハイブリッドと呼ばれるユーティリティですが、5番アイアンと同じ距離を打つために、ユーティリティー(ut)を検討する方もいるでしょう。
ユーティリティーと5番アイアンを比較すると、ユーティリティーの方が高弾道なショットを打ちやすいです。平均のヘッドスピードが低い場合でも、ユーティリティーならボールが上がるという方も多いです。その結果飛距離の平均もアップします。
また、ミスへの許容性も高いため、ミスをしても曲がり幅や飛距離のロスが減少します。一方で、操作性は一般的に5番アイアンの方が優れている点がデメリットです。
仮に、使い分けをする場合「弾道の違い」や「操作性を出したい時だけ5番アイアン」等が考えられます。下記では、5番アイアンとユーティリティーに関する疑問にお答えします。
5番アイアンの代わりにユーティリティーは可能?
平均的なアマチュアゴルファーの場合、5番アイアンをユーティリティーに置き換えることは非常におすすめです。
ユーティリティーは難易度がやさしいため、安定したゴルフができるようになります。ユーティリティの打ち方のコツの記事を書きましたので参考にしてみてください。
その一方で、5番アイアンは難易度が高く平均的なアマチュアの場合、上手に打てない場合が多く、使い所に迷ってしまうためおすすめはできません。
5番アイアンとユーティリティーの飛距離
クラブ | 男性 | 女性 | ||||
飛ばない人 | 普通 | 飛ぶ人 | 飛ばない人 | 普通 | 飛ぶ人 | |
5iron | 140 | 160 | 170 | 80 | 110 | 140 |
3UT | 190 | 200 | 210 | 120 | 135 | 150 |
4UT | 170 | 180 | 190 | 110 | 125 | 140 |
5UT | 160 | 170 | 180 | 100 | 110 | 130 |
6UT | 150 | 160 | 170 | 90 | 100 | 120 |
5番アイアンの飛距離の平均とユーティリティーの飛距離の平均を合わせることは可能ですが、番手だけを頼りにしてはいけません。何故なら同じ番手であってもロフト角が異なる場合があるためです。
クラブがストロングロフトである場合、5番アイアンに対応するクラブが、5番ユーティリティーではなく、4番ユーティリティーとなる場合もあります。
そのため、クラブを入れ替える場合はロフト角を参考にしましょう。基本的にユーティリティーのロフト角は、アイアンと同じ、もしくは少し大きい程度が基準となります。
そのため、事前に自分の5番アイアンが何度かを確認しておくことが大切です。ユーティリティの番手別・ロフト角別で飛距離を算出したため良ければ確認してください。
5番アイアンが難しい主な3つの原因
多くの人が「当たらない」「振れない」と感じる5番アイアンですが、なぜ難しいのでしょうか。
ここでは、5番アイアンが難しい主な原因と解説します。
難しい原因➀:ロフトが立っている
5番アイアンはロフトが立っているクラブです。そして、ロフトが立っているクラブでボールを上げるにはある程度のスイングスピードが必要となります。
しかし、平均レベルのアマチュアの場合、ヘッドスピードが足りず、球が上がらないことが多発します。その結果、正しい飛距離が出ず、使う場面が無くなってしまうのです。
難しい原因➁:クラブが長い
一般的に、ゴルフクラブは長くなるほど難しいと言われています。そして、5番アイアンはショートアイアンよりもクラブが長いです。
そのため、ボールに対して的確にコンタクトすることが難しく、中々芯で捕えることができません。
その結果「左右へ大きく曲がる」「飛距離が出ない」等のミスショットが発生してしまうのです。
難しい原因➂:ウッド系よりも芯が狭い
5番アイアンはウッド系のクラブと比較して芯が狭いことが特徴です。
そのため、ミスの許容性が低く、比較的少しのミスでも飛距離ロスや、左右へのミスに繋がってしまいます。それにも関わらず、クラブの長さによってミスが出やすいため、思うようなショットが出ずにスコアが崩れる原因となってしまうのです。
5番アイアンを使わないのはあり?
ここまでの理由を聞いて「5番アイアンを使わないのはあり?」「もしかして5番アイアンっていらない?」と思った方もいるでしょう。
実際のところ、平均レベルのアマチュアゴルファーにとって5番アイアンは使いこなせないため不要である場合が多いです。
女子プロが5番アイアンを抜いていることからも、平均的なゴルファーが使いこなすのは難しいことが分かります。
5番アイアンを抜いた分、同じ距離分のユーティリティーや、追加のウェッジを検討しましょう。
特に飛び系のアイアンを使用している方は、3本目のウェッジを入れて、アプローチの対策をすることがおすすめです。飛び系のアイアンの場合、ピッチングウェッジ以下のバランスが悪くなりやすいため、ウェッジの本数を増やしてバランスを取ることで、ゴルフの安定性が向上します。
5番アイアンと7番アイアンの飛距離が変わらない理由
平均的なアマチュアゴルファーの中には「5番アイアンと7番アイアンの飛距離が変わらない」という方も存在します。
7番アイアンとの飛距離の平均が変わらない原因は以下のいずれかである可能性が高いです。
- 芯で打てていない
- ボールが上がらずに、本来の飛距離が出ていない
特に現在はクラブのストロング化が進んでいるため、5番アイアンのロフトの角度が、従来の3番アイアン程度の場合もあります。
平均的レベルのゴルファーの場合、ヘッドスピードが足りないとボールが上がらなくなり、正しい距離が出せない原因となってしまうのです。
あと、7番アイアンと5番アイアンの飛距離がほとんど変わらない。
7番だと150ヤードくらいで、5番も当たれば180ヤードくらい飛ぶけど、そんなのは10回に1回位で、だいたいは150ヤード位。— ピエール@MW5450S🍜🍷🏌🏾♂️🎺♋️🇰🇪🇫🇷🇵🇷 (@pierre_suzuki) December 6, 2015
5番アイアンで打つときの4つのポイント
5番アイアンは難しいクラブですが、それでも「プロのように長いアイアンを使いこなしたい」「折角セットに入っているし、わざわざユーティリティーを買うのは…」と考える方もいるでしょう。
そこでここでは、5番アイアンの打ち方のポイントを4つ解説します。
1) ボールの位置を左にセットする
5番アイアンを上手く打てない人に多いのが「ボールの位置がショートアイアンと同じである」です。
基本的に、クラブの長さが長くなる(飛距離が出るクラブ)ほど、ボールは左にセットします。そして5番アイアンの場合、両足の真ん中からボール1~1.5個分左を基準とします。
反対に、ボールを右に置きすぎると、打ち込みが原因のダフリや、ボールが上がらない原因に繋がり、飛距離が出なくなります。
そのため、5番アイアンを上手く打てない人は、ボールの位置を左にずらして練習に取り組んでみましょう。
ミドルアイアンのボールの位置
真ん中よりも、ボール1個分くらい左に置くようにしましょう。中には、ボールを左に置くと打ちづらいという方もいらっしゃるかもしれません。
そういった方は、ボール1個ではなく、ボール半個くらいでも構いません。 pic.twitter.com/Mdny94VeD7
— @kenken (@kenken54817010) March 10, 2017
2) 振り抜く
5番アイアンは難しいクラブという意識から、手だけでボールに当てに行くゴルファーが多いです。しかし、それではスイングが緩む原因となり、ミスに繋がってしまいます。
5番アイアンを打つ時は、ミスを怖がらずに振りきることを意識しましょう。振り切ることでスイングは緩まず、多少ダフっても飛距離が出てくれます。
普段から振り抜く練習をしておくことで、力強いスイングとなり、飛距離の平均を伸ばすこともできますよ。
3) 短く持つ
5番アイアンが上手く打てない場合は、グリップを短く持つことも有効です。
グリップを短くするとヘッドスピードは落ちますが、芯で打ちやすくなり、ミート率は向上します。その結果、平均の飛距離や安定性が向上し、スコアアップに繋がるでしょう。
4) 打ち込む意識は持たない
5番アイアンに打ち込みの意識は必要ありません。ロングアイアンで打ち込む意識を持ってしまうと、ザックリの原因となってしまいます。
また、現在のクラブは重心が下がってきているので、打ち込まなくてもボールは上がります。
そのため、5番アイアンを打つ際は、横ぶり気味に払いうちをするイメージも持つことがおすすめです。
5番アイアンの飛距離をアップさせる悩み別の練習のコツ
5番アイアンを使いたいと言っても、平均の飛距離が7番アイアンと変わらなければ意味がないですよね。
ここでは、下記の悩み別から5番アイアンの飛距離の平均をアップさせるための練習のコツを解説します。
5番アイアンだとスライス(右に飛ぶ)が出る方
5番アイアンだとスライスや右に飛ぶボールが出る人も多いです。その場合、フェースの向きを少し左に向けてスイングをしてみましょう。
5番アイアンはボールが中々捕まらない構造になっているため、ショートアイアンで真っすぐに打てていても、スライスとなる可能性があります。
そこで、フェースを軽く内側に入れることで、インパクト時のフェースの向きが改善し、フック系のボールが出やすくなります。
また、5番アイアンだけでなく、ショートアイアンから右に行く人は、基礎的なスイング作りから始める必要があるでしょう。
「全てのクラブで右に飛ぶ」という方は、是非以下の記事を参考にしてください。
5番アイアンだと球が上がらない方
5番アイアンで球が上がらない場合でも、無理に上げようとする意識は不要です。無理に上げようとすると、手打ちにやりやすく、かえってボールが上がらない原因となってしまいます。その結果、飛距離が出ないだけでなく、ダフリやシャンクにも繋がります。
そのため、ボールを左側にセットしたら、軸を残して身体の回転でスイングする意識を持ちましょう。
また、ハンドファーストが強すぎる場合も、ロフトが立って、ボールが上がらなくなります。そのため、自身のアドレスをよく確認することも大切です。
5番アイアンだと飛ばない方
5番アイアンの飛距離が出ない場合、ミート率が悪い可能性があります。ミート率に上げるには「ボールを芯で捕える」ことが重要です。
そこでおすすめの練習法が「ハーフショット」です。ハーフショットとは、フルスイングの半分程度の大きさの「ハーフスイング」でボールを打つ練習法です。
ハーフショットをすることで、身体の動きを最小限にしたスイングが身に付き、ボールを芯で捕えやすくなります。その結果、飛距離の平均はアップし、左右へのミスも減少します。
慣れてきたら徐々にスイング幅を大きくして、身体がブレない打ちやすい位置を見つけましょう。
5番アイアンだと打てない方
5番アイアンが全く当たらない人は、まずショートアイアンが正しく打てているかを確認しましょう。
クラブは長くなるほど難しいため、ショートアイアンがしっかりと打てていなければ、5番アイアンを打つことはできません。
その場合、ショートアイアンの基礎を身に付け、7番→6番と徐々に難しいクラブに挑戦していくことがおすすめです。
5番アイアンだとダフる方
5番アイアンがダフる方は、まずは身体の回転でボールを打つ練習をしましょう。力んだ結果手打ちになり、ボールの手前を打つ人が非常に多いためです。
飛距離は一切気にせずに、身体主導のスイングを意識することが大切です。まずはボールをクリーンに捕える感覚を身に付け、その後スイング幅の修正や曲がり幅の修正を行いましょう。
一人で悩んでいる方は、体験レッスンでプロの目からスイングを見てもらうのがおすすめです。原因を見つけるのが上手いので時間短縮にもなります。下記のページはゴルフレッスンに行ってきた記事を書いてるのでぜひ確認してくださいね。
まとめ
「5番アイアンっていつ使うの?本当に必要かどうか知りたい」「5番アイアンの平均の飛距離はどのくらい?」と悩みを持つ方は多いです。
そこで当記事では、5番アイアンの飛距離の平均や、5番アイアンの打ち方・使い方等を解説しました。
平均レベルのゴルファーにとって、5番アイアンは非常に難しいクラブの1つです。芯で打つことは難しく、ロフト角の少なさから高さも出にくいです。そのため、平均レベルのゴルファーがスコアを崩す原因ともなります。
反対に言えば、5番アイアンに対する正しい知識や対策を持つことで、余計なミスが無くなり、スコアアップに近付くことが可能です。
また、5番アイアンがどうしても打てない方はユーティリティーの使用もおすすめです。ユーティリティーは5番アイアンよりもミスに寛容で、高さも出やすいため平均レベルのゴルファーに向いています。「アイアンとユーティリティー、どっちにするべきか」と悩んでいる人は、実際に打ってみて自分に合っているかを確認してみてはいかがでしょうか。
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